FX MT4 裁量トレード練習君プレミアム

中国外交が「崩壊」してきた…

最近の中国は、まるで「外交」を放棄したかのようだ。尖閣諸島をめぐる王毅外相の発言や、オーストラリアに対する外務省報道官の言動は挑発を通り越して、ただならぬ異常さを感じさせる。この先に何があるのか。ずばり「軍事行動」の可能性がある。

王氏の発言は先週のコラムで取り上げたが、その後も波紋が広がっている。そこで、あらためて発言を再掲しよう(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/77738)。彼は茂木敏充外相とともに11月24日に開いた共同記者会見で、次のように語った。

———-
先ほど、茂木大臣が釣魚島(注・尖閣諸島)について言及されましたが、我々も最近の情勢と事態を注視しています。一つの事実を紹介したい。真相が分かっていない、日本の漁船が釣魚島の周辺の敏感な水域に入っている事態が発生しています。これに対して、我々はやむを得ず、必要な対応をしなければなりません。これが一つの基本的な状況です。

中国側の立場は明確です。我々はもちろん、引き続き自国の主権を守っていきます。それと同時に、3点の希望を持っています。まず、1点目は双方が原則的共通的認識を堅持することです。2点目は敏感的水域における事態を複雑化させる行動を避けることです。問題が発生した場合は、意思疎通と対話を通じて適切に対処することです。

我々は引き続き、双方の共同の努力を通じて東海(注・日本海)を「平和の海」「友好の海」「協力の海」にしていきたいと思います。これが両国の共通の利益に達する、と思います(NHKの記者会見動画より。通訳は中国側)。
———-

会見の内容が報じられると、ネットでは「なぜ、中国の外相に言いっぱなしにさせたのか。茂木氏は弱腰だ。外相失格ではないか」などと怒りのツイートが飛び交った。自民党の外交など合同部会でも「中国外相の発言を黙認したことになる」と不満の声が出た(https://www.yomiuri.co.jp/politics/20201126-OYT1T50348/)。

茂木氏は、あらためて会見で「外相会談で懸念を伝えた。記者発表はそれぞれ1度ずつ発言するルールで行っている」と釈明した。だが、ネットではその後も、王氏発言への怒りと茂木氏への批判が続いた。

私は、先週のコラムで「この発言は中国にしては『弱腰』だったように思う」と書いた(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/77738)。中国はかねて「尖閣諸島は中国の領土」という立場で一貫している。そうであれば、中国側は「敏感的水域」なので「やむを得ず、必要な対応」をするなどと、遠慮がちに語る必要はないからだ。

私だけではない。中国専門家の近藤大介氏も「外相が日本では一転して、スマイルを全面に押し出した『パンダ外交』に徹した」「物言いが婉曲的かつ丁寧で、日本への配慮が込められている」と指摘している(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/63033)。念のため、付け加えれば、近藤氏のコラムは私のコラムより1日前に公開されているが、私が目を通したのは、私のコラムの公開後だった。

同じく中国専門家の遠藤誉氏によれば、中国では「中国の外交勝利だ」と「王毅凱旋のお祭り騒ぎをやっているような熱狂ぶり」という(https://grici.or.jp/1748)。ところが、実際には、必ずしも「中国の勝利」とは言えない。

なぜかと言えば、日中双方で国民の反響や自民党の不満が公然化したことによって、習近平国家主席の国賓来日は事実上、無期延期になった、とみていいからだ。

中国外相が記者会見で「尖閣諸島は我が国の領土」と言ったのだから、国家主席の習氏が来日すれば、会見で「尖閣は中国のもの」と言わないわけにはいかない。言わなければ「中国の姿勢が後退した」形になってしまう。それでは、中国が負けたも同然である。

そんな展開が目に見える以上、日本としては習氏来日を歓迎するどころか、もはや丁重にお断りする以外にない。つまり、外相発言は中国としては遠慮がちだったとはいえ、日本に習氏来日を拒否する格好の口実を与えてしまったのである。

次ページは:「ブーメラン発言」に豪州が激怒



スマホで完結!究極転売ノウハウQTEN