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週刊ダイヤモンドの決算書関連特集は累計発行部数が112万部を超えていますが、中でも人気なのが「決算書100本ノック」です。今年はさらに強化し、2021年3月期の中間決算を最速で反映し、合計で100社以上の企業が登場します。その中から、実は超優良のNHKの財務をここでは紹介します。

● 受信料増を狙い 大批判受けたが…

テレビ設置届け出義務化に未契約者氏名の照会制度――。10月、NHKが有識者会議で提出したそんな“傍若無人”な要望に、世間は怒り心頭に発するといった様子だ。

いまなお抜本的な改革が進まないNHK。今夏公表された2021~23年度の経営計画案では、「スリムで強靱なNHK」の実現がうたわれ、3カ年で630億円もの支出削減を目指すなど、「肥大化」への批判をかわそうと構造改革をアピールする。だが、その評判は決してよくない。

「NHKがどのような事業をしたいのか、この計画からは見えない一方、衛星放送の集約の時期といった具体策には踏み込んでいないなど、改革の体裁を取り繕っただけという印象だ」と、立教大学の砂川浩慶教授は厳しい評価を下す。

今年はNHKにとって “悲願”だったインターネット同時配信がいよいよ始まったものの、民放などからは民業圧迫への強い懸念があり、冒頭のように世間からも常に批判にさらされる。NHKの在り方を巡る議論は全く煮詰まっていないのが実情だ。

だが、そうした批判の裏にある、「NHKは肥大化している」「NHKは無駄が多い」といった指摘は、実際のところどうなのか。その実態を、財務分析で明らかにしよう。

まず、NHKの大きな特徴の一つが、非常に重い減価償却費負担だ。減価償却費とは、固定資産の購入代金を毎年分割して計上し、徐々に決算書上の資産価値を減らしていく費用のこと。簡単に言えば、設備が大きい会社ほど減価償却費が増す。大きな減価償却費は利益を圧迫する要因になる。

NHKの売上高減価償却費率は10.8%と、民放各社を大きく上回る。「10%は半導体製造業並みの水準で、一般的に6~7%を超えるようだと減価償却費の負担が大き過ぎると判断される」と、明治大学グローバル・ビジネス研究科の山口不二夫専任教授は解説する。

同様に、NHKの有形固定資産回転率(土地を除く)を他社と比較してみると、NHKは1.89回と低い。民放は不動産事業を営んでいるなど、事業構造の差を考慮する必要はあるが、設備などの固定資産が効率的に使われていない状況が理解できる。

もちろん、NHKには公共放送としての役割がある。例えば、4Kや8Kといった放送技術の研究を先導したり、地域に根差した放送のため全国に拠点を配置したりするなど、何かと投資がかさむ面もある。だが、現在の設備の水準が果たして適切なのかは疑問だ。

忘れてはならないのが、こうした設備投資が、国民の支払う受信料に支えられているということだ。

(ダイヤモンド編集部 山本 輝)



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